子宮内膜が薄いと言われた

影山敏崇

2016年07月10日 08:13

不妊クリニックで、排卵時の内膜が10ミリ未満で薄いと言われた場合、東洋医学ではどのように判断するのでしょう?



内膜が厚くならない結果として、内膜が薄いのですから、①機能の低下か②材料の不足か、または二つの混合タイプに分けられます。



低下や不足と言う言葉からもわかるように、東洋医学のいう所の『虚証』になります。



虚している、言いかえれば実していないのですから、補う必要のある方です。









たとえ話ですが、コップは加齢とともに小さくなります。



歳をとるにつれ、あまり多く食べれなくなったり、握力が低下したりするのは、消化器や筋肉のコップが小さくなったことを意味します。



加齢に伴い、妊娠や出産においても、例外なくそれに関わるコップは小さくなります。



ですが、妊娠や出産で消耗するエネルギーは、年齢を問わず大きなものです。



ですから、小さくなったコップを大きくしなければなりません。そして何をその中に満たすか考えなければなりません。



漢方薬でほかの病気を治そうとするときは、虚証に対して不足を補う場合、コップを大きくするという発想はあまりありません。



加齢に応じたコップのサイズに、不足した分を補うだけです。



年相応に元気になればよいというのです。



不妊症漢方療法では、コップを大きくするという発想が出てくるのが、特徴的です。


ただ補うのではなく、不足にある状態の虚証の人は、大きく補うと考える必要があります。



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