2018年09月05日
9月の養生法
9月の養生法
今年は梅雨明けが早く、その分だけ夏が長く感じました。
朝晩、多少は涼しく感じる事もありますが、もう少し残暑は続きそうですね。今月は夏の終盤、9月や残暑の養生について考えてみましょう。
9月は長月(ながつき)とも呼ばれ、そのイメージは、夏の盛りを過ぎて少しずつ夜が長くなっていく様子と重なります。朝晩はいくらか涼しくなり、エアコンが無くても眠れるようになっていきますね。日中は暑い事に変わりありませんが、長月が示すように、夜が少しずつ長くなり、秋の雰囲気が作られていきます。
9月と8月との大きな違いは、夜が格段に眠りやすくなることではないでしょうか。
気温が高いという事は、身体の活動には有利ですが、身体を休める事には向いていません。実際に、睡眠中は体温が低下することが知られ、エアコンで冷やすことなく自然な形で眠りやすい環境が提供されるのが9月の夜です。
したがって、夏の盛りを過ぎ、暑さで消耗した身体を睡眠を通じて回復させる事が、9月の養生法の中心になります。
東洋医学では、睡眠は陰的活動と言います。日中の活発な活動である陽的活動と対比して陰的だと言われます。ただし、活動と言うからには、睡眠はただ活動や意識レベルの低下した状態ではなく、静かな活動状態にあるはずです。
例えば睡眠中は、成長ホルモンの分泌や、脳内疲労物質の排泄、ストレスの緩和、記憶の定着や消去、感覚機能の回復など、様々な事が行われていると、科学の視点から明らかになっています。
これらはいずれも、身体の外(陽)に現れる活動ではありませんが、身体の内部(陰)で行われる活動です。なぜ眠るのか?に対する明確な答えは、眠りに関する研究が盛んな現代においても謎とされています。生き物が眠らずに済むように進化していかないのは、眠りに重要な意味があるからではないでしょうか?
東洋医学では、陰は陽を下支えする役割を持つとされ、これは言い換えれば、睡眠は、日中の活動を支えるための存在だという事です。
運動や食欲、読書や旅行の秋などと言うように、秋が過ごしやすくなるにつれて、私たちの意識は陽的な活動へと移ります。ところが陰と陽は、互いに依存しあう関係で、どちらか一方だけでは成り立たないと考えます。これは、過ごしやすくなった秋の日中の活動は、夜の睡眠の充実に裏付けられることを意味しています。
したがって、活動が充実してくるのは睡眠の充実がなされてからの話しです。心身に渡る夏の疲れが睡眠によって癒されていく末に、徐々に活動量が増えていくのが理想ですね。残暑が長引けば夏の疲れがいつまでも癒えず、活動量が増えていかないのが普通です。最近では、秋バテという言葉が使われるそうです。活動ばかりに意識がとられ、睡眠の充実を後回しにすることで、寒暖差のある季節の変わり目に適応できず、自律神経失調症を患う状態です。いつも季節の変わり目に体調を崩しやすい人は、この9月こそ睡眠を通じた夏場の疲労からの回復を意識する必要がありそうです。
毎日ぐっすり眠るための基本
睡眠を意識すると言っても、何から手を付けていいか悩むところです。
眠ることに苦手意識があったり、不安感を感じる方も少なくありません。ですが、ヒトの最大の欲求である睡眠欲にかなう欲はありません。ぐっすり寝入るためコツは、眠くなるまで寝ない事と、起きる時間を毎日守ることです。
起きる時間を決めておけば、疲労度に応じて眠くなる時間が自然と決まります。そして眠くなったら再び寝て、決まった時間にまた起きるの繰り返しです。睡眠に平日も休日もありません。毎日同じです。睡眠の起点を就寝時刻ではなく、起床時刻に置くところがポイントです。それを踏まえたうえで、仕事や家事などの社会的な制約や、季節の変化と折り合いをつける必要があります。
カフェインや栄養剤などで、睡眠不足による不都合を、一時的に解消することはできます。しかしながら、陰的活動である睡眠の効用は、睡眠中にしかできない事です。
今年の様に梅雨明けが早く、暑い夏が長かった夏ほど心身へのストレスは大きくなっていますから、秋冬に備えた休養を涼しくなり始めた9月のうちから心掛ける事が大切です。
今年は梅雨明けが早く、その分だけ夏が長く感じました。
朝晩、多少は涼しく感じる事もありますが、もう少し残暑は続きそうですね。今月は夏の終盤、9月や残暑の養生について考えてみましょう。
9月は長月(ながつき)とも呼ばれ、そのイメージは、夏の盛りを過ぎて少しずつ夜が長くなっていく様子と重なります。朝晩はいくらか涼しくなり、エアコンが無くても眠れるようになっていきますね。日中は暑い事に変わりありませんが、長月が示すように、夜が少しずつ長くなり、秋の雰囲気が作られていきます。
9月と8月との大きな違いは、夜が格段に眠りやすくなることではないでしょうか。
気温が高いという事は、身体の活動には有利ですが、身体を休める事には向いていません。実際に、睡眠中は体温が低下することが知られ、エアコンで冷やすことなく自然な形で眠りやすい環境が提供されるのが9月の夜です。
したがって、夏の盛りを過ぎ、暑さで消耗した身体を睡眠を通じて回復させる事が、9月の養生法の中心になります。
東洋医学では、睡眠は陰的活動と言います。日中の活発な活動である陽的活動と対比して陰的だと言われます。ただし、活動と言うからには、睡眠はただ活動や意識レベルの低下した状態ではなく、静かな活動状態にあるはずです。
例えば睡眠中は、成長ホルモンの分泌や、脳内疲労物質の排泄、ストレスの緩和、記憶の定着や消去、感覚機能の回復など、様々な事が行われていると、科学の視点から明らかになっています。
これらはいずれも、身体の外(陽)に現れる活動ではありませんが、身体の内部(陰)で行われる活動です。なぜ眠るのか?に対する明確な答えは、眠りに関する研究が盛んな現代においても謎とされています。生き物が眠らずに済むように進化していかないのは、眠りに重要な意味があるからではないでしょうか?
東洋医学では、陰は陽を下支えする役割を持つとされ、これは言い換えれば、睡眠は、日中の活動を支えるための存在だという事です。
運動や食欲、読書や旅行の秋などと言うように、秋が過ごしやすくなるにつれて、私たちの意識は陽的な活動へと移ります。ところが陰と陽は、互いに依存しあう関係で、どちらか一方だけでは成り立たないと考えます。これは、過ごしやすくなった秋の日中の活動は、夜の睡眠の充実に裏付けられることを意味しています。
したがって、活動が充実してくるのは睡眠の充実がなされてからの話しです。心身に渡る夏の疲れが睡眠によって癒されていく末に、徐々に活動量が増えていくのが理想ですね。残暑が長引けば夏の疲れがいつまでも癒えず、活動量が増えていかないのが普通です。最近では、秋バテという言葉が使われるそうです。活動ばかりに意識がとられ、睡眠の充実を後回しにすることで、寒暖差のある季節の変わり目に適応できず、自律神経失調症を患う状態です。いつも季節の変わり目に体調を崩しやすい人は、この9月こそ睡眠を通じた夏場の疲労からの回復を意識する必要がありそうです。
毎日ぐっすり眠るための基本
睡眠を意識すると言っても、何から手を付けていいか悩むところです。
眠ることに苦手意識があったり、不安感を感じる方も少なくありません。ですが、ヒトの最大の欲求である睡眠欲にかなう欲はありません。ぐっすり寝入るためコツは、眠くなるまで寝ない事と、起きる時間を毎日守ることです。
起きる時間を決めておけば、疲労度に応じて眠くなる時間が自然と決まります。そして眠くなったら再び寝て、決まった時間にまた起きるの繰り返しです。睡眠に平日も休日もありません。毎日同じです。睡眠の起点を就寝時刻ではなく、起床時刻に置くところがポイントです。それを踏まえたうえで、仕事や家事などの社会的な制約や、季節の変化と折り合いをつける必要があります。
カフェインや栄養剤などで、睡眠不足による不都合を、一時的に解消することはできます。しかしながら、陰的活動である睡眠の効用は、睡眠中にしかできない事です。
今年の様に梅雨明けが早く、暑い夏が長かった夏ほど心身へのストレスは大きくなっていますから、秋冬に備えた休養を涼しくなり始めた9月のうちから心掛ける事が大切です。
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Posted by 影山敏崇 at 16:11│Comments(0)
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