女性不妊は血流がすべて

一番大切なのは血流です

漢方が、現代医学と大きく異なる点は、血流を治療の中心に置いていることです。

女性ホルモンが卵巣や子宮に作用して排卵や月経がおこったり、基礎体温がダイナミックに変化していくのは、背景に血流を介した物質の移動があります。


血流が良いとか悪いという表現を、私たちはよく使いますが、少しあいまいな表現ですね。漢方では、血流とは一体どのようなことを意味するのでしょうか？


●血流とは「巡り×濃さ×血管」の掛け算で決まります

巡り
血液はノロノロ動いているよりも、末端の細かいところまでスムーズに動いている方が良い仕事をします。
排卵や生理、妊娠や出産には多くの物質が、体の要求に応じて動き回りますが、それらは全て血流を通じて子宮や卵巣まで運ばれてきます。規則正しい排卵や生理、妊娠してからの赤ちゃんとの円滑なやり取りのためにもスムーズな血液の巡りが大切です。


濃さ
貧血の様な薄い血液が一生懸命巡っているよりも、十分に濃い血液が、力強く巡っている方が良い仕事をします。
より多くの栄養を子宮や卵巣に届け、より多くの老廃物を運び去ることができるからです。
温かい新鮮な血液で子宮を満たし、古い血液と入れ替えるために、血液は充分に濃い必要があります。



血管
血液の巡りや濃さが充分でも、血管が縮んでしまっては、良い血流を保てません。
冷え・ストレス・疲れ・運動不足・偏食は血管を縮めてしまい、血流を悪くします。血流を考えるうえで、血管が伸びやかに開いていることは、血液の巡りや濃さと同じくらい大切な要素です。





良い血流にとって「熱」は大切

血液の巡り、濃さ、血管を整えて良い血流を作っても、それを継続的に維持していくためには、熱が欠かせません。
自然界では、冷えは凝集・停滞を意味しますが、これは人の体にとっても例外ではありません。こと妊娠・出産に関しましては、新たな命を宿し、育てることになるのですから、そのエネルギーとして、「熱」は大切な要素です。