2018年05月02日
5月の養生法
5月の連休が終わる頃、暦の上では立夏、つまり夏の始まりとされています。春が極まり夏の気配がしてくる頃で、穏やかで過ごしやすくなってくる時期ですね。
一方で五月病、つまりこの頃に環境変化への適応に疲れ、心身のバランスを崩す不調に見舞われることが少なくありません。清々しい初夏の雰囲気をよそに、社会や自然環境の変化についていけない様子ですね。今月は、東洋医学の視点で、五月病とその対策について考えてみましょう。
新緑の季節は気を病みやすい?
五月病とは、、一般に、春先の環境変化に適応できない事に起因する精神的な症状で、適応障害とも呼ばれます。年度が切り替わり、社会環境の変化が起こりやすい時期というだけでなく、気まぐれな天気や寒暖差など、自然環境の変化も目まぐるしいものがあります。
この様な変化にいちいち適応していくのは大変な事ですから、大変を通り越した後に心や身体のバランスを崩すことがあっても不思議ではありません。東洋医学的には、気持ち(精神)の乱れは『気』の乱れとなりますから、5月病は『気』の乱れが主体になる不調と言えます。
『気』とは『心身の活動の素』となるもので、エネルギーやカロリー、気力やパワーといった言葉をミックスした様な、活動源となる存在とされています。
『気』はよく巡ることを順とし、それをもって心身が順調に機能すると考えられています。
ところが、春先の環境変化は、万人に『気』の巡りの乱れを生じさせます。例え社会的には平穏無事で暮らしていても、気まぐれな春の自然環境の変化は免れません。
ですから、春は誰しも、『気』の巡りが乱れやすい環境であるとの前提で暮らす必要があります。ここは甘んじて受け入れましょう。
『気』は気持ちに反映されますから、『気』の巡りが乱れる事で、不安や焦り、抑うつやイライラなどの精神症状が現れると東洋医学では考えます。ですが、『気』の巡りの乱れは、春や5月に限ったことではありません。むしろ日常的に誰にでもある事です。通常は寝れば回復するようなことです。
ところが5月病と言われる状態では、寝てもその状態から回復せず、起きても仕事や学校に行けなくなるのです。そこには『気』の巡りの乱れ以外の要素が関与してきます。
東洋医学の視点では、5月病かそうでないかの決定的な違いは『気』の量的不足を伴うかどうかにあります。
『気』には、巡りの善し悪しという動きの視点以外に、過不足という量的視点があります。つまり、『気』は使えば減るし、減ったものは増やすことが出来ると考えられています。車で例えるなら、ガソリンが減ったら補充するのと同じですね。
五月病とは、『気』が寝ても回復しないレベルまで不足した状態です。『気』は食べる事と寝る事で回復できますが、飲食の乱れ、睡眠の不足やリズムの乱れがあると回復できません。ここに五月病の本態があります。『気』の巡りの乱れと量の不足がセットになって五月病になると考えられます。これには、春先の環境変化で『気』が巡らなくなって消耗し、量的不足に陥っていくケースや、元々の『気』の量的不足があるところに、環境適応に伴う巡りの乱れを続発して5月病に至るなどが考えられます。
結局のところ、五月病とは、『気』の量的不足を背景にした心身の不振と言えそうです。
養生法
そこで、『気』の量的不足を対策することが5月病の予防や、回復の助けに必要な養生となります。
『気』を補うためには食事と睡眠が大切になります。東洋医学では、食べたものが眠っている間に『気』として補充されるからだと考えます。したがって、胃腸への負担にならない程度にしっかり食べる必要があります。胃腸に負担をかけない事が大切です。また、しっかりした食事量が摂れて胃腸も健全なら、空腹感や食事のリズムが整ってきます。『気』とは巡るものですからリズムが大切で、食事が規則正しいかもポイントです。胃腸に負担をかけることなく規則正しい食事を心がけると良いでしょう。飲食の帰結としての大小便も、リズムよく出せていれば、なお良いですね
次に、睡眠は日中に消耗した『気』の回復を助けます。食事がしっかり摂れていても、『気』の量的な回復不全があってはもったいないですね。心も身体も夜に回復し、起きている間は消耗していくばかりです。ですから、心身の負担をいつも以上に感じやすいこの頃は、早めに横になる事で、『気』の回復を促します。眠りに落ちなくても、活動レベルを低下させることが目的です。睡眠もリズムを刻みますから、なるべく毎日規則正しい生活リズムを維持することが大切です。特に、起床時刻のブレを少なくするようにすると良いでしょう。
五月病とは『気』の異常を背景にしています。『病は気から』とは、病気は気の持ちようによって、良くも悪くもなるという意味です。気持ちで何とかなるのは『気』の巡りの異常であり、五月病のような『気』の量的不足は気持ちで乗り切れるものではありません。環境変化の大きいこの時期こそ自重した生活を送り、『気』の消耗を防ぐことも大切です。一方で、果敢に環境変化に身を投じ、変化に適応するために『気』を自身で育て守ることも一つの養生のあり方です。
変化の大きいこの時期に、硬軟織りまぜて環境の変化に適応していく柔軟性が求められているのかもしれませんね。
一方で五月病、つまりこの頃に環境変化への適応に疲れ、心身のバランスを崩す不調に見舞われることが少なくありません。清々しい初夏の雰囲気をよそに、社会や自然環境の変化についていけない様子ですね。今月は、東洋医学の視点で、五月病とその対策について考えてみましょう。
新緑の季節は気を病みやすい?
五月病とは、、一般に、春先の環境変化に適応できない事に起因する精神的な症状で、適応障害とも呼ばれます。年度が切り替わり、社会環境の変化が起こりやすい時期というだけでなく、気まぐれな天気や寒暖差など、自然環境の変化も目まぐるしいものがあります。
この様な変化にいちいち適応していくのは大変な事ですから、大変を通り越した後に心や身体のバランスを崩すことがあっても不思議ではありません。東洋医学的には、気持ち(精神)の乱れは『気』の乱れとなりますから、5月病は『気』の乱れが主体になる不調と言えます。
『気』とは『心身の活動の素』となるもので、エネルギーやカロリー、気力やパワーといった言葉をミックスした様な、活動源となる存在とされています。
『気』はよく巡ることを順とし、それをもって心身が順調に機能すると考えられています。
ところが、春先の環境変化は、万人に『気』の巡りの乱れを生じさせます。例え社会的には平穏無事で暮らしていても、気まぐれな春の自然環境の変化は免れません。
ですから、春は誰しも、『気』の巡りが乱れやすい環境であるとの前提で暮らす必要があります。ここは甘んじて受け入れましょう。
『気』は気持ちに反映されますから、『気』の巡りが乱れる事で、不安や焦り、抑うつやイライラなどの精神症状が現れると東洋医学では考えます。ですが、『気』の巡りの乱れは、春や5月に限ったことではありません。むしろ日常的に誰にでもある事です。通常は寝れば回復するようなことです。
ところが5月病と言われる状態では、寝てもその状態から回復せず、起きても仕事や学校に行けなくなるのです。そこには『気』の巡りの乱れ以外の要素が関与してきます。
東洋医学の視点では、5月病かそうでないかの決定的な違いは『気』の量的不足を伴うかどうかにあります。
『気』には、巡りの善し悪しという動きの視点以外に、過不足という量的視点があります。つまり、『気』は使えば減るし、減ったものは増やすことが出来ると考えられています。車で例えるなら、ガソリンが減ったら補充するのと同じですね。
五月病とは、『気』が寝ても回復しないレベルまで不足した状態です。『気』は食べる事と寝る事で回復できますが、飲食の乱れ、睡眠の不足やリズムの乱れがあると回復できません。ここに五月病の本態があります。『気』の巡りの乱れと量の不足がセットになって五月病になると考えられます。これには、春先の環境変化で『気』が巡らなくなって消耗し、量的不足に陥っていくケースや、元々の『気』の量的不足があるところに、環境適応に伴う巡りの乱れを続発して5月病に至るなどが考えられます。
結局のところ、五月病とは、『気』の量的不足を背景にした心身の不振と言えそうです。
養生法
そこで、『気』の量的不足を対策することが5月病の予防や、回復の助けに必要な養生となります。
『気』を補うためには食事と睡眠が大切になります。東洋医学では、食べたものが眠っている間に『気』として補充されるからだと考えます。したがって、胃腸への負担にならない程度にしっかり食べる必要があります。胃腸に負担をかけない事が大切です。また、しっかりした食事量が摂れて胃腸も健全なら、空腹感や食事のリズムが整ってきます。『気』とは巡るものですからリズムが大切で、食事が規則正しいかもポイントです。胃腸に負担をかけることなく規則正しい食事を心がけると良いでしょう。飲食の帰結としての大小便も、リズムよく出せていれば、なお良いですね
次に、睡眠は日中に消耗した『気』の回復を助けます。食事がしっかり摂れていても、『気』の量的な回復不全があってはもったいないですね。心も身体も夜に回復し、起きている間は消耗していくばかりです。ですから、心身の負担をいつも以上に感じやすいこの頃は、早めに横になる事で、『気』の回復を促します。眠りに落ちなくても、活動レベルを低下させることが目的です。睡眠もリズムを刻みますから、なるべく毎日規則正しい生活リズムを維持することが大切です。特に、起床時刻のブレを少なくするようにすると良いでしょう。
五月病とは『気』の異常を背景にしています。『病は気から』とは、病気は気の持ちようによって、良くも悪くもなるという意味です。気持ちで何とかなるのは『気』の巡りの異常であり、五月病のような『気』の量的不足は気持ちで乗り切れるものではありません。環境変化の大きいこの時期こそ自重した生活を送り、『気』の消耗を防ぐことも大切です。一方で、果敢に環境変化に身を投じ、変化に適応するために『気』を自身で育て守ることも一つの養生のあり方です。
変化の大きいこの時期に、硬軟織りまぜて環境の変化に適応していく柔軟性が求められているのかもしれませんね。
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Posted by 影山敏崇 at 15:59│Comments(0)
│漢方コラム
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