【漢方ダイエット】睡眠の役割

眠りの効用


漢方ダイエットをしていく上で、くらしの中の3要素に注目することが大切だとお伝えしました。

その中でも特に、睡眠は一番大切な要素です。


漢方ダイエットをしていく上で重要なくらしの3要素については、こちらの記事を参考にしてください。



今回は、3要素の中で最も大切な睡眠の効用について考えていきます。



睡眠は、食事や運動に比べ、ダイエットとの関係が薄いと思われがちですが、そのような事はありません。
睡眠は、全ての欲求よりも最優先される、もっとも必要な陰的活動です。


食べたり体を動かすことは、ストレス発散になりますし、身体を順調に保つためには必要な事です。でも、もし体が極限まで疲れている時に、睡眠を上回るほどの欲求になるかと言えば、そうはなりえませんね。


気分転換に運動しようにも睡魔には敵いませんし、どんなにお腹が空いていても、睡魔には敵わないですね。
睡魔の文字が示すように、睡眠は私たちの命の奥深くに根差した究極の欲求だと言えます。








この究極の欲求である睡眠をないがしろにしたら、その欲求不満はどこへ向かうでしょうか？
はけ口として自分を責めたり、他人に辛く当たってしまう事もあるかもしれませんが、手っ取り早く食欲を満たすことで、心や身体に報酬を与えます。
物欲だったり他の欲求に走ることもあるかもしれませんが、昔と違って食べるものはいくらでもありますから、食欲を満たすことが一番簡単ですね。



睡眠の欲求不満が続くと、若いうちは代謝が打ち勝って体重を維持できるかもしれませんが、20代も後半になれば代謝が落ち、徐々に太り始めます。


ですから、睡眠は、過剰な食欲を抑制する上で、大切な役割を持っていると言えます。漢方ダイエットの基本になります。
睡眠を改善するにも、いきなりは難しい場合もあるので、その時は漢方薬を使う事もありますが、多くは生活改善が優先します。


カフェインを含む茶類やコーヒーなどを常習する人のなかに、睡眠不足の人が時々います。
睡眠不足による日中の不都合を、カフェインや栄養剤でごまかしてしまう事は、一時的に可能です。


ところが、睡眠中は、心身に渡るストレスレベルの低減や、身体の疲労回復や修復がなされます。
カフェインや栄養剤は、睡眠不足による日中の疲労低減や活力の維持には一時しのぎに対応しても、睡眠中に行われる様々な心身の回復や修復を助けるものではありません。睡眠の質や量の不足は、睡眠をもってしか償えないのです。

寝る子は育つとは良く言ったものですが、大人も同じですね。しっかり眠れている人ほど日中のパフォーマンスが高いはずです。


つまり、睡眠は、日中の活動量の最大化、最適化をお膳立てするために、必要不可欠な役割を担っていることが解ります。当然ながら、活動が活発になされることが痩せるうえでも大切です。


以上をまとめると、


睡眠はダイエットをするうえで

・過剰な食欲を抑えてくれる

・日中の活動を最大化、最適化してくれる


という点において、重要な役割を果たしていると言えます。


ここをおろそかにして、食事を減らしたり運動負荷を強化しても、無理のない漢方ダイエットはほとんどうまくいきません。
漢方ダイエットは、一時的に漢方薬の介入があっても、目標体重に到達したらお薬は必要が無くなります。


漢方ダイエットは1か月に1キロ減量程度と歩みは遅いですが、時間をかけて生活を漢方の考え方に沿わせていくために必要な時間です。
ダイエット達成の暁には、体重が減るだけでなく、普段の暮らしが整っているのです。